コレラ菌やO-157など、感性性の下痢に注意

vlad

2011年02月03日 13:40


感染性の下痢は、主に細菌がつくり出すさまざまな毒素によって発生します。腸管に作用する細菌性毒素のことをエンテロトキシン(腸管毒素)といいます。

下痢だけならば水分の補給と安静にしていれば大丈夫ですが、腸管の感染症でもっと重篤な症状となって死に至ることもあります。コレラ菌に感染すると、これら毒素によって腸管の細胞から大量の水分が漏れ出し、知識的な下痢を引き起こします。また、O-157などの腸管出血性大腸菌が出すベロ毒素は、宿主細胞のタンパク質合成を阻害して、細胞を死滅させてしまいます。

一方、腸管内には、ビフィズス菌や大腸菌をはじめとした、非常に多くの種類の微生物が存在しています。これらの細菌は、生体が栄養を吸収しやすくなるような働きのほかにも、外から入ってきた病原性の微生物が腸内に住み着かないようにする役目も担っています。

しかし、抗菌薬の投与などによって腸内細菌叢が崩れると、外部から進入した細菌がその隙間を埋めて増殖してしまいます。抗菌薬などの投与には、こうした点も注意が必要です。下痢は、体重減少、発汗、排尿時の痛みなどと合わせて現れることもあります。パートナーとの生活で心当たりのある方は、女性の場合は婦人科で、男性の場合は泌尿科や性病科で検査を受けるようにしましょう。